CINEMA STUDIO28

2014-03-19

パリの交通規制

 
2007年、パリに着いたとき大使館に行って在留届を出した。そのせいで今でも緊急連絡メールが届く。きっちり帰国時にも届出したのだけど。緊急連絡メールの試験運用が始まったのが帰国後だったのが緩すぎて可笑しい。
 
 
月曜に届いた緊急連絡メール。
 
 
「在留邦人の皆様

3月16日(日)、仏当局はパリ市および周辺県で深刻化している大気汚染を軽減するため、明日17日(月)午前5時30分より一部車両を除く自家用車及び二輪車等の交通規制を実施する旨発表しました。

対象地域はパリ市およびオード・セーヌ県、セーヌ・サンドニ県、バル・ド・マルヌ県で、奇数日は奇数のナンバープレート車両に限り、偶数日は偶数のナンバープレート車両に限り通行できるとのことです。

明日17日(月)は、奇数日ですので奇数ナンバー車に限り通行できることになりますのでご注意ください。

なお、詳細はパリ警視庁ホーム・ページ 
http://www.prefecturedepolice.interieur.gouv.fr/Nous-connaitre/Actualites/Prevention/Circulation-alternee-mode-d-emploi  
及びパリ警視庁電話案内(0811000675)にてご確認ください。」


え?って二度読みしちゃった。今週から始まった交通規制のため、現在パリでは奇数日は奇数ナンバー、偶数日は偶数ナンバーの車しか走ってないらしい。その後の経過はどうなのかな?と思ったら、違反は案外厳しく取り締まれてるようで22ユーロの罰金だとか。緊急車両、公共の車、4人乗りの車、エコカーは除外とのこと。代わりに公共交通機関の利用を促進していて、メトロなどが無料なのだとか。


あ、今また調べてみたら、一定の効果があったため政府が規制解除を発表したそうな。期間限定の実験だったのかな。パリ、大気汚染そんな酷かったかな?空気、悪くないなぁと思ったけど…と一瞬不思議に思ったのだけど、私はその前に空気の悪さで悪名高い北京に住んでいたのだ。あの空気の中で暮らしてしまうと、ほとんどの都市の空気は綺麗に思えてしまう。相対的感覚。


しかし街を走る車のナンバーが奇数ばかり…もしくは偶数ばかり…ってマイルドなSFみたい。ちょっとだけ歪んだ世界。ちょうどジャック・タチ映画祭では何を観ようかなって考えてたから反射的に思い出したのがタチの「プレイタイム」。
 
 
「プレイタイム」は明らかにパリが舞台の映画なのだけど、描かれるパリがそこはかとなく歪んでる。舞台となる近未来的なビルの入り口のガラス扉に、対面にあるらしいパリの風景が映り込むシーンが2度あって、一度はエッフェル塔が映り、もう一度は確かサクレクールが映ったと思う。この2つが同じ建物の同じガラス戸に映り込むことは位置的にありえなくて、タチ映画はさすがに作り込みが細かいのぅ…と、何度目かの鑑賞でようやく気づいて感慨に耽った。最も好きなタチ映画なので、他のも観たいけれども、時間の都合で1本しか観られないならやっぱり「プレイタイム」を観てしまいそう。